風味や香りが豊かなオリーブオイル。
でもしょっちゅう出番がある家庭は多くないのではないでしょうか?
頻繁に使わない…となると、悩むのが保存方法。
・オリーブオイルってどうやって保存すればいいの?
・長期保存ってオイルが酸化しないのかな?
と迷ったことはありませんか?
オリーブオイルの保存は、その風味と香りも一緒に保つことが大事です。
今回は、オリーブオイルを保存する方法をご紹介していきます。
上手に保存して、次のお料理も大成功させましょう。
オリーブオイルの保存方法は?
オリーブオイルは酸化しやすい?
オリーブオイルの保存方法の前に、そもそも、オリーブオイルって酸化しやすい油だと思いますか?
実は、オリーブオイルはオイル自体としては、酸化に強く、劣化しにくい油なのです。
オリーブオイルが酸化しにくい理由
理由は、オリーブオイルは、「オレイン酸」が脂肪酸全体の約7割を占めています。
オレイン酸は酸化しにくいので、オリーブオイルも酸化しにくい油なのです。
ただ、それはオイル自体としての話であって、オリーブオイルの特徴である、「風味や香り」となると話は別です。
風味や香りの話になると、オリーブオイルは「生鮮食品」と言われるほど、鮮度が大事になってきます。
特にエキストラバージンオイルは、風味や香りが命ですので、特に気をつけましょう。
オリーブオイルの上手な保存方法は、「風味と香りを保つこと」となのです。
オリーブオイルの保存方法のポイント
では、具体的に保存方法をご紹介していきます。
ポイントは3つ。
「光」と「空気」と「温度」です。
1 光
オリーブオイルに限らず、油全体に共通しますが、日光=紫外線によって劣化が起こります。
日が当たらない場所に保管しましょう。
オリーブオイルの保存容器はどんなものがいい?
オリーブオイルのビンは、黒や茶色、濃い緑など暗い色のビンが多いですよね。
これは紫外線を予防するためです。
オリーブオイルの瓶が透明なものやプラスチック製のものは買う段階で避けた方が無難です。
もし手元にあるオリーブオイルのビンが透明だったら、アルミホイルで包むか、黒いビンに入れ直しましょう。
また、買った時に貼ってある遮光シールやホイルは剥さずにそのままで使いましょう。
2 空気
酸化しにくいオレイン酸でも、空気に触れることで、風味や香りが落ちてしまうのです。
空気に触れる部分を最小限に留めるまるように工夫していきましょう。
使用した後は、その都度、しっかりキャップを閉めましょう。
ビンの口の周りについたオイルは、空気に触れて、中のオイルよりも酸化が進んでいます。
ふき取って、中のオイルと混ざらないようにしましょう。
たくさん買ってきた時には、小分けにして1~2回で使い切る分量を出すようにしましょう。
その時、移すビンは細口のビンにして、空気に触れる部分を少なくするといいですね。
3 温度
オリーブオイルは高温が苦手です。
30℃以上になると、風味や香りが落ちてきます。
ですが、逆に低温でも問題があります。
低温ではオリーブオイルが固まってしまいます。
オリーブオイルは大体10℃以下になると固まり始め、5℃ぐらいになってくると固まってしまいます。
そして、食べる時には溶けていないと使用できないので、溶かしますよね?
固まること自体が問題というよりも、この固まって、溶かしてが問題です。
オリーブオイルは固まったり溶けたりを繰り返すことで劣化してしまいます。
なので、低温になりすぎないように注意しましょう。
詳しくはこちら。
オリーブオイルが固まる理由や対策は?品質に問題ない?
オリーブオイルの保存の温度はどれぐらいがいい?
適温は、13℃~15℃ですが、家庭では18℃前後に保てるとベストです。
オリーブオイルの保存場所はどこがいい?
オリーブオイルの保存場所は、少しひんやりすると感じるくらいの冷暗所がおすすめ。
食器棚の一番下の棚や納戸、床下収納などがあればいいですね。
ただし、ガスレンジの下やお湯のでる水場の下の収納などは、熱がこもることがあります。
温度を確かめてから入れるようにしましょう。
オリーブオイルは冷蔵庫に入れていい?
オリーブオイルは実は冷蔵庫は保存に向いていません。
キッチンで「冷暗所」と言われると、真っ先に思いつくのは冷蔵庫ですよね。
冷たくて、扉を閉めれば真っ暗。
最適と思われがちですが、実はオリーブオイルには向きません。
理由は、寒すぎるから。
温度のところで記載したのですが、寒すぎるとオリーブオイルは固まってしまい、
固まったり溶けたりを繰り返すことで劣化してしまうでしたね。
オリーブオイルは冷蔵庫ではなく、常温で涼しいところにしましょう。
オリーブオイルの保存方法で夏はどうしたらいい?
基本的には常温保存の方がよいオリーブオイルですが、夏場はどうしたらいいのかな?と思いますよね。
オリーブオイルは30℃を超えると劣化しやすくなります。
低温より高温の方がダメージが大きいです。
なので、夏の間置き場所や、長期間保管したい時などは、野菜室に入れておきましょう。
ただし、出したり入れたりは劣化のもとです。
あくまでも、長期間入れっぱなしにする場合に、おすすめします。
たくさん使う方は、少し多めに購入して、元のビンは野菜室へ保存。
使う時に、使う分だけを取り分けるようにすれば、鮮度は維持できるでしょう。
ですが、一番の対処法は鮮度が落ちないうちに早めに使い切ることです。
1か月~2か月の間には使い切りましょう。
そして、できるなら夏場は特に小瓶や小分けされたものを買うようにしましょう。
オリーブオイルの賞味期限や消費期限はどれぐらい?
オリーブオイルの基本的な賞味期限
オリーブオイルの賞味期限はビン詰めしてから、12か月~18か月です。
賞味期限は「美味しく食べることのできる期間」のこと。
収穫の方法やオイルの搾油方法、貯蔵方法などの違いによって、鮮度も変わってくるので、
その間のどの時点を賞味期限の開始時期にするかを決めるのは、生産者に任せられています。
オリーブオイルの基本的な賞味期限は、ビン詰めしてから12か月~18か月が目安です。
未開封のオリーブオイルの賞味期限
未開封のオリーブオイルの賞味期限は、ラベルに記載してある期限です。
オリーブオイルには、独特の香りや風味がありますよね?
オリーブオイルの賞味期限とは、その香りや風味など、オリーブオイルとしての特徴が保たれている「保証期間」と思ってください。
この期間を過ぎると、徐々に香り、風味、味は落ちてきます。
ですが、賞味期限と使用期限は別です。
食用油としてみるとき、オリーブオイルは酸化しにくい油なので、3~5年は品質が落ちません。
しかし独特の風味と香りは、1年~1年半で落ちてしまいます。
開封済みのオリーブオイルの賞味期限は?
開封済みのオリーブオイルは、2か月くらいが限度です。
それ以上になると、どうしても風味や香りが落ちてきてしまいます。
開封後は空気に触れないように蓋を閉めて、冷暗所で保存しましょう。
劣化や酸化のサインは?
香りや風味が重視され、生鮮食品ともいわれるオリーブオイル。
気を付けていても、劣化は進んでしまいます。
栓をあけて、ペンキや塗料のような異臭がしたら、酸化による劣化が起きています。
食べずに、廃棄しましょう。
オリーブオイルの風味や香りは時間とともに落ちてしまいます。
保管方法を色々と書きましたが、一番は劣化する前に早めに食べきるのが一番です。
食べ切れる量の小さい小瓶で購入するか、小分けされたものを買うのが一番方法です。
まとめ
オリーブオイルの保存方法をご紹介しました。
・オリーブオイルはビンを遮光して18℃前後の冷暗所に保存しましょう。
・30℃以上になると劣化が進みやすくなります。
・5℃以下になるとオレイン酸が固まって、オイルが白く濁ってきます。
・夏の長期間入れっぱなし保存には、冷蔵庫の「野菜室」がおすすめです。
オリーブオイルは、「天然の搾りたてジュース」と言われるオイルです。
生鮮食品のように鮮度が大事ですが、ポイントを押さえれば、風味と香りを逃がすことなく味わうことができます。
上手に保存して、上手に使っていきましょう。
きっと、今日の料理も大好評間違いなしですよ。